試合と定期テストが重なった週の乗り切り方を、捨てる範囲の決め方・試合前への前倒し・当日の睡眠優先の3点で解説。直前の徹夜を避ける理由や、頑張るより減らす勇気という両立の考え方を保護者目線で紹介します。

試合とテストが重なる「魔の一週間」

サッカーをはじめ、スポーツに本気で取り組む子のご家庭では、避けて通れない場面があります。大切な試合と、定期テストが、同じ週に重なってしまう週です。

「試合に集中させたいけれど、テストの点も心配」「でも今さら日程は動かせない」——保護者の方が、お子さん以上にやきもきしてしまうこともあると思います。

私はこれまで500名以上の生徒を見てきましたが、こうした週を上手に乗り切る子には、ある共通点があります。それは、たくさん頑張ろうとするのではなく、優先順位をつけて思い切って「減らす」のが上手だ、ということです。

なぜ「全部やろう」とすると崩れるのか

重なった週に一番やってはいけないのは、「試合も全力、テストも全教科満点を狙う」と、すべてを抱え込むことです。

時間も体力も限られた一週間に、普段の倍の負荷をかければ、どこかが必ず壊れます。睡眠が削られれば、試合のパフォーマンスも、テスト本番の集中力も下がります。すべてを取りにいった結果、すべてが中途半端になる——これは本当によくある失敗です。

特に、責任感の強い子ほどこの罠にはまりやすいと感じます。「どちらも手を抜きたくない」という気持ちが、かえって両方の足を引っ張ってしまう。だからこそ、重なった週は普段とは違う頭の使い方が必要になります。

だからこそ、重なった週は「いかに上手に減らすか」が勝負になります。両立がうまい子が実践している3つの工夫を、順にお話しします。

工夫1:最初に「捨てる範囲」を決める

全部やろうとしない

一つ目は、週の初めに「今回は手を出さない範囲」を先に決めてしまうことです。

普段なら全教科・全範囲を仕上げたいところですが、試合と重なる週はそれが物理的に難しい。ならば、優先する教科・範囲を選び、残りは思い切って「今回は深追いしない」と決めます。

たとえば、得点源にできる教科に時間を寄せ、配点の小さい範囲や、もともと安定している教科は最低限にとどめる。「全部やろう」とする限り、優先順位はつけられません。捨てる勇気が、結果的に取れる点を増やします。

子どもと一緒に決める

どこを優先しどこを削るかは、ぜひお子さんと一緒に決めてください。本人が納得して選んだ範囲は、迷いなく取り組めます。保護者の方は、「全部やらなくていいよ」と背中を押す役に回ると、子どもはずっと動きやすくなります。

真面目なお子さんほど、「全部やらなきゃ」と自分を追い込みがちです。だからこそ、大人のほうから「今回は手を広げなくていい」と言ってあげることに意味があります。減らす許可を出すのは、保護者だからこそできる後押しです。

工夫2:試合の「後」より「前」に前倒しする

試合後は動けないと考える

二つ目は、勉強を試合の前に前倒しして仕込んでおくことです。

「試合が終わってから勉強しよう」と考えがちですが、これは要注意です。試合の後は、心身ともに疲れ切っていて、思うように頭が働かないことが多いからです。終わった後に詰め込もうとしても、計画どおりには進みません。

元気なうちに済ませる

だからこそ、まだ体力に余裕のある試合の前の数日に、優先範囲を前倒しで進めておきます。「試合の後にやる」前提でスケジュールを組むと、たいてい崩れます。「試合の前に終わらせておく」前提なら、当日は競技に集中でき、終わった後も慌てずに済みます。

前倒しは、しんどく感じるかもしれません。けれど、疲れ切った状態で無理を重ねるより、元気なうちに片づけておくほうが、結局はずっと楽です。

一週間を逆算で組む

前倒しを実現するには、週の初めに簡単な見取り図を作っておくと効果的です。試合の日とテストの日を書き出し、そこから逆算して「どの日に何を仕込むか」をざっくり決めます。

細かい計画でなくてかまいません。「試合の前々日までに優先範囲を終える」といった大きな目印があるだけで、当日に慌てずに済みます。逆算する習慣は、競技のコンディション調整にも通じる考え方です。

工夫3:当日は「睡眠」を最優先にする

直前の徹夜は逆効果

三つ目は、試合やテストの当日に向けて、睡眠を何より優先することです。

ここははっきりお伝えできます。直前の徹夜は、勉強にとっても競技にとっても、パフォーマンスを下げます。睡眠不足は集中力や判断力、記憶の定着を低下させることが知られており、寝ずに詰め込んでも、本番で力を出せなければ意味がありません。

「寝る」も戦略のうち

「あと少しやれば」と夜更かししたくなる気持ちは分かります。けれど、重なった週ほど、睡眠は削るものではなく、守るものです。前倒しで仕込んでおけば、直前に無理をする必要はなくなります。しっかり眠って本番に臨むことは、れっきとした戦略の一つです。

保護者の方は、当日が近づいたら「もう寝よう」と声をかけてあげてください。それが、試合とテストの両方を支える、いちばん確実な後押しになります。

睡眠を守るには、前日だけ早く寝かせようとしても難しいものです。重なる週の数日前から、就寝時刻を少しずつ整えておくと、当日に無理なく早めに眠れます。生活リズムを崩さないことは、コンディションづくりそのものです。

まとめ:両立のコツは、頑張るより「減らす勇気」

試合とテストが重なった週の乗り切り方を、整理します。

  • 最初に「捨てる範囲」を決める(全部やろうとしない)
  • 試合の後より前に、前倒しで仕込む
  • 当日は睡眠を最優先にする(直前の徹夜は避ける)

どれも、「もっと頑張る」とは逆の発想です。重なった週に必要なのは、根性で全部こなすことではなく、優先順位をつけて、思い切って減らす勇気です。

減らすと聞くと不安に感じるかもしれませんが、限られた時間と体力を一点に集めるからこそ、試合でもテストでも力を出し切れます。両立とは、欲張らずに整える技術なのだと感じています。

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STUDY ATHLETE は、試合とテストが重なる週の乗り切り方も含めて、お子さんの一年のリズムに合わせた学習計画を一緒に作ります。「次の大会とテストが重なりそう」という具体的なご相談も歓迎です。

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STUDY ATHLETE 編集部
STUDY ATHLETE は学生アスリート専門のオンライン個別指導です。代表は早稲田大学教育学部卒業、大手予備校で500名以上の進路指導を経験。